ROE、ROA、フリー・キャッシュ・フロー(FCF)などの経営指標。
言葉の意味は知っていても、それらを経営目標に掲げる意義や、企業戦略・経営計画における活用法など、きちんと理解している人は意外と少ないのではないでしょうか?
本セミナーでは、代表的な9つの経営指標(KPI)について徹底解説し、演習を通じて実際の戦略・計画立案での使い方を指導します。
講座概要
セミナー名
「ケースで学ぶ戦略的な経営指標(KPI)の選び方」
講師
大津 広一 (プロフィール)
株式会社オオツ・インターナショナル代表
米国公認会計士、経営コンサルタント
早稲田大学大学院商学研究科ビジネススクール講師
定員
25名程度
開催予定
開催日時 | 開催場所・受講料(税込)など |
---|---|
2014年 9月11日(木) 10:00〜17:00 |
クロスコープ青山セミナールーム 東京都港区北青山2-7-26 フジビル28 受講料: ¥37,800 ![]() |
2014年 11月15日(土) 10:00〜17:00 |
クロスコープ青山セミナールーム 東京都港区北青山2-7-26 フジビル28 受講料: ¥37,800 ![]() |
※1社で2名以上お申し込みの場合、20%引きのご優待価格で受講いただけます。
経営計画における会計指標の重要性
アベノミクスや円安効果によって、日本企業の業績回復が鮮明になってきています。それと併せるかのように、株主を初めとするステークホルダーからの企業に対する期待と要求は、売上、利益の成長に加えて株主還元の強化など、日増しに強いものとなってきています。
経営者は、自社をどのように経営し、ステークホルダーの期待に応えていくのか、明確な方針を伝えていかなければなりません。具体的な方針は、経営戦略として語られ、目標(ゴール)が示されます。そのためのツールの1つが、(中期・長期の)経営計画です。
ただ、もし経営計画の中で語られる経営目標が、定性的なものばかりだったとしたらどうでしょう。あるいは、「企業は儲かればいいんだ」ということで、経営戦略の内容に関わらず、「利益額」を伸ばすことしか目標にしていなかったとしたら、どうでしょう。それでは、ステークホルダーは、目標が達成できたのかどうか、正しい方向に向けて経営が行われているのか、客観的に判断する事ができません。
経営計画では、経営環境の変化を踏まえた企業全体の経営戦略に始まり、個別事業の重点項目が語られた上で、最後に経営目標が明らかにされます。経営目標は、経営指標(KPI)の具体的な数値として掲げられます。指標には、売上高、営業利益、キャッシュフローなどの金額に加えて、ROE、ROA、EBITDAマージンなどの会計指標を掲げるのが一般的です。
その際、気をつけておきたいのは、採用する経営戦略に合わせて指標を決めるということです。その両者に整合性がなければ、ステークホルダーからは、信頼のおけない計画と判断されてしまうでしょう。
本セミナーで学べること
本セミナーでは企業が経営計画においても活用する機会の多い代表的な9つの会計指標を採り上げます。
各指標ごとに、
- その指標を目標に掲げる意義
- 指標を高めるための具体的な施策
- 経営指標を戦略的に活用する先進企業のケーススタディ
について徹底解説していきます。
加えて、当日配布する「経営目標設定マップ」を基に、自社にとって最適となる経営指標(KPI)を設定する演習を行います。企業・事業戦略、経営目標の設定において、有益な示唆を得る機会となりえます。
講義資料の一部(ROE)
本セミナーの受講をオススメする人
- 経営計画の策定作業および社内外での説明に携わる方(経営者、経営企画、経理・財務、IRなど)
- 会計の職責の従事者で、経営戦略と会計数値のつながりに関して習得したい方(会計士、税理士、企業内の会計・財務担当者など)
- 一通り会計の知識はあるが、その応用方法を最新のケースを用いて学びたい方
※必須ではありませんが、「企業価値を創造する会計指標入門」(ダイヤモンド社)をご購入の上、事前に読んでセミナー参加されると、理解がより促進されます。
セミナー参加者の声
すべて非常に役に立ちました。ありがとうございました!
各指標について疑問点がクリアになりました。具体的なケーススタディが分かり易かったです。
(Oさん・IT)具体的な社名を出して、それぞれの戦略を説明して頂いたので、後からも調べやすく、大変参考になりました。
(Sさん・機械メーカー)豊富に事例を紹介していただいて、非常に面白い内容でした。
お話も上手で、時間があっという間に過ぎました。
(Kさん・監査法人)
セミナー内容
1.企業価値を定義する
- 会社の究極の目的は、経営理念の実現。そのための必要条件は企業価値を高めること
- 企業価値を定義する
- 企業価値算定式を、会計指標レベルに分解する
2.ROE(自己資本純利益率)を経営指標として掲げる意義
- ROEを目標に掲げる10の企業の特徴は何か
- ROEを目標にしてはいけない企業とは
- 日本会計基準、米国会計基準、IFRSのROEの計算の違いとは
- ROEはなぜ株主価値向上の代替手段となっていくのか
- ROEと株主資本コストに見る強い因果関係とは
- ROEの目標設定を要求する投資家の声はどのようなものなのか
- 新インデックス「日経400」に見る、落選企業のROE
- 受講者の自社のROEを考える(経営目標設定マップ使用)
- 【ケーススタディ】コマツはROE目標20%を、どう達成しようとしているのか 〜純利益率、回転率、レバレッジの3点からコマツのROEを斬る
3.ROA(総資産経常利益率)を経営指標として掲げる意義
- ROAを目標に掲げる10の企業の特徴は何か
- ROAを目標にしてはいけない企業とは
- ROAは究極の指標となるのか、ROICとの比較優位性は何なのか
- ROAを経常利益率と回転率に分解してROAマップを描く
- SPA企業に見る、ROAパラダイス領域への躍進推移
- 業績不振製造業は、ROAの地獄領域に位置している
- 受講者の自社のROAを考える(経営目標設定マップ使用)
- 【ケーススタディ】ブリヂストンはROA(税後)目標6%を、どう達成していったのか
4.ROIC(投下資本営業利益率)を経営指標として掲げる意義
- 欧米企業はROICを究極の経営指標と考えるのはなぜなのか
- ROICの分子と分母を定義する上での注意点とは
- 受講者の自社のROICを考える(経営目標設定マップ使用)
- 【ケーススタディ】ROICを経営指標とする米ウォルマートの意思を、開示された独自の計算式から探り出す
5.EVAを経営指標として掲げる意義
- ROICよりも、EVAがもっとも威力を発揮する経営環境とは
- EVAを重要指標とした大手電機メーカーの顛末とは
- 受講者の自社のEVAを考える(経営目標設定マップ使用)
- 【ケーススタディ】世界最大の農機メーカー米ジョン・ディアが、EVAを最重要指標とする意図は何なのか
6.売上高営業利益率を経営指標として掲げる意義
- 営業利益率を目標に掲げる10の企業の特徴は何か
- 営業利益率を目標にしてはいけない企業とは
- 日本会計基準、米国会計基準、IFRSの営業利益率の計算の違いとは
- 営業利益率重視の企業は、投資家軽視とならないのか
- 受講者の自社の売上高営業利益率を考える(経営目標設定マップ使用)
- 【ケーススタディ】巨額M&Aの連続によって、売上高3兆円と営業利益率8%達成にコミットメントとするリクシル藤森社長の意思とは
7.EBITDAマージンを経営指標として掲げる意義
- EBITDAを目標に掲げる10の企業の特徴は何か
- EBITDAを目標にしてはいけない企業とは
- のれんの償却廃止は、本当にM&Aを加速するのか
- EBITDAを企業価値と比較する株式アナリスト、有利子負債と比較する金融機関の狙いとは
- 受講者の自社のEBITDAマージンを考える(経営目標設定マップ使用)
- 【ケーススタディ】スプリント、ガンホー買収後、2014年度にEBITDA2兆円を目論むソフトバンクの決意とは
8.売上・利益の成長
- 夢を語る究極の会計指標、それは売上・利益が成長すること
- GEが語った売上の8%成長は、リーマンショック後にどうなってしまったのか
- 受講者の自社の売上・利益成長を考える(経営目標設定マップ使用)
- 【ケーススタディ】6年後の売上高5倍を目論むユニクロ・柳井会長の意思を、H&M、ZARAの目標と照らして考える
9.DEレシオ
- DEレシオを目標にすべき企業、自己資本比率を目標にすべき企業
- DEレシオの適正水準は、ズバリ何倍であるべきか
- DEレシオを経営目標として語れない大手電機メーカーたち
- 格付会社はどこまでDEレシオを重視しているのか
- 受講者の自社のDEレシオを考える(経営目標設定マップ使用)
- 【ケーススタディ】大型統合によって業績の巻き返しを図る新日鐵住金にとってDEレシオの落としどころは何倍であるべきか
10.フリー・キャッシュ・フロー
- FCFを目標に掲げる10の企業の特徴は何か
- FCFを目標にしてはいけない企業とは
- FCF重視の経営は、株主のための経営なのか、それとも成長の限界を露呈しているだけなのか
- 受講者の自社のFCFを考える(経営目標設定マップ使用)
- 【ケーススタディ】P&GはFCFプロダクティビティを重視することで何を実現したいのか
11.まとめと質疑応答
目標達成のための仕組みづくり
- 正しい経営戦略、競争優位性のある製品・サービス
- 経営者のコミットメントとリーダーシップ
- 権限委譲と責任の明確化
- 報酬との結びつけ、信賞必罰
- 予実管理と社内外へ開示
お申込
開催予定
開催日時 | 開催場所・受講料(税込)など |
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2014年 9月11日(木) 10:00〜17:00 |
クロスコープ青山セミナールーム 東京都港区北青山2-7-26 フジビル28 受講料: ¥37,800 ![]() |
2014年 11月15日(土) 10:00〜17:00 |
クロスコープ青山セミナールーム 東京都港区北青山2-7-26 フジビル28 受講料: ¥37,800 ![]() |
※1社で2名以上お申し込みの場合、20%引きのご優待価格で受講いただけます。