小売業界・外食産業向けの決算書セミナーを実施いたしました!


小売業 先日、オービック社のクライアント向けカンファレンスにて、「豊富なケーススタディを通して学ぶ 小売業界・外食産業の決算書の読み解き方」というテーマの下、90分間の講演を行ってまいりました。通常は最低1日を使ったインタラクティブな研修機会を務めることが多いのですが、たった90分で「はじめまして」から「ご清聴ありがとうございました」を完結させる講演は、スピーカーとしての力量が問われる機会でもあります。こうした時は、大学やビジネススクールで90分のクラスを数多くこなしている経験も活きてきます。

 幸い、ほぼすべての業種のいずれかの企業を訪問する機会を毎年いただいております。そんな中、もし「好きな業界は?」と聞かれたら、迷わず「小売業」と応えるかもしれません。小売業はエンドユーザーとの接点の現場であり、いかなる一般消費者向け製品を提供する製造業にとっても重要な販売チャネル、そして昨今は小売業界と製造業界の垣根が意味を為さなくなる製造小売業の台頭、さらには販売のEC化、物流との融合、物販業から不動産業へのシフト、モノの提供からコトの提供への変換など、小売業を取り巻く環境はダイナミックに変化しています。

 ただ、そんなことは業界の方であれば身に染みて理解されているはず。私に与えられた90分では、いかに小売業界の戦略やビジネスモデルが、決算書に有機的に結びつくかを多数の事例を用いて伝えること。それを理解いただくことによって、今後の自社の経営戦略や事業計画に活かしていっていただきたい、という思いで、下記のアジェンダを組みました。

 

  1. 小売業6社に見る、総利益率と販管費率の比例関係
  2. 販管費を読むことで、販売戦略が見えてくる
  3. ファーストリテイリング VS しまむら で小売業の貸借対照表を概観する
  4. 小売業の雄・ニトリが重視する22の経営指標(KPI)
  5. その他注意を向けたい3つの点: 
    • FC比率の高い企業
    • 在庫リスクは誰が取っているのか、
    • ROIC、FCF経営を目指して
  6. 外食産業の代表的企業によって、同様のアプローチを試みる

 

 たった90分でしたが、30を超える小売業・外食産業の決算書を見ることで、決算書の考察から学べる経営戦略、ビジネスモデル、強み、課題は数多く、またそれを通して、自社の今後の経営計画に活用することは十分可能である、ということは参加者の方にも実感いただけたのではないかと思っています。

 ほんの一瞬の出逢いであるオープンセミナーの機会でしたが、充実した気持ちで登壇を終えることができました。


著者

大津 広一

株式会社オオツ・インターナショナル代表
米国公認会計士、経営コンサルタント

早稲田大学大学院ビジネススクール客員教授
多摩大学大学院ビジネススクール客員教授
慶應義塾大学理工学部管理工学科非常勤講師