【富士重工業】円高の影響で2016年度は減益予測も、競合比優位性の高い利益率は持続


昨日の日経1面では、販売は好調ながら円高の影響によって、富士重工業の今年度(2016年度)は営業利益2割減益(約1000億円)予想との記事がありました。

いよいよ円高 ⇒業績堅調推移した輸出産業に痛手 ⇒2016年度より減益へ が具体化していきそうです。

 

富士重工業は1USドル=105円で想定しており、これまでの日経の報道を参考にすると、ファナック、コマツ、三菱電機などと並ぶ円高ドル安の最高値設定です。

もっとも富士重工業は、粗利益率30%、営業利益率15%と、他自動車大手メーカーと比較しても、桁違いの高利益率をあげてきた企業です。仮に営業利益が2割減益しても、競争激しい自動車業界において、優位性の高い利益率をたたき出していくでしょうし、一方でこれまでの高利益率が為替に押し上げられた異常値であったと見ることもできます。

通貨の高い国で車を作り、通貨の安い国で車を売っていては、その瞬間のマージンが下がっていくのは必然ですが、生産の海外シフトにおいて円ベースでの投資負担が減っていくのもこれまた事実。輸出8割という現況から脱却するビッグ・チャンスととらえることも可能です。

 

さて、日経新聞によると、今日9日は、日本ハム、双日、ライオン、小林製薬、旭硝子、LIXILグループ、ホシザキ電機、三菱重工業、ドンキホーテホールディングス、HOYA、住友商事などが決算発表するとのこと。

短期間で社長の交代が決まったLIXILが、新社長の下、将来計画についてどこまで具体的に語るのかに特に注目したいと思います。株主総会が終わるまでは、おそらく踏み込まないと思いますが。

 


著者

大津 広一

株式会社オオツ・インターナショナル代表
米国公認会計士、経営コンサルタント

早稲田大学大学院ビジネススクール客員教授
多摩大学大学院ビジネススクール客員教授
慶應義塾大学理工学部管理工学科非常勤講師