【出光興産】石油業界は見た目の決算数値だけに翻弄されてはならない


今日の日経新聞によると、本日の主たる決算発表企業は、

ミクシィ、ヤクルト本社、味の素、武田薬品工業、テルモ、出光興産、住友ゴム工業、クボタ、ダイキン工業、ミネベア、ローム、IHI、スズキ、丸紅、三井物産、三菱商事、オリックス、三井不動産、日本通運、NTTデータ、ソフトバンクグループ

などとあります。

こうした企業リストの作成にも、日経新聞は、

①読者の注目度の高い企業

②世の中の動向をつかむための適切な業種バランス

③各業界のトップクラスとなる一定の企業規模

④広告を出稿してくれる企業(?)

など、様々なことを検討して作成していることでしょう。

こうしたリストに掲載される企業になることが、企業存続を実証する1つのゴールというとらえ方もできますね。

 

今日の決算では、私は出光興産に特に注目したいと思います。

昨日のアコムのように、「調達コストが下がる中、販売価格が下がらなければ、利益は急増」とは真逆の代表例、それが石油業界です。すなわち、「調達コストが下がっても、並行して販売価格も下がっていくため、利益は圧迫」

石油業界の決算を読む際には、揮発油税の影響、在庫備蓄義務のインパクト、在庫評価損の計上、在庫影響を除いた実質利益の読み方、減損処理の明細など、様々な会計ルールと企業の処理をきちんと理解していないと、本質的な分析には至りません。そして、事業の多角化を進める代表的な業界なので、セグメント情報の分析も必須です。ROS、ROI、ATOは簡単に計算できるよう準備します。

見た目の決算数値だけに翻弄されないことが、石油業界は特に大事な業界です。

(参考:出光興産IR情報


著者

大津 広一

株式会社オオツ・インターナショナル代表
米国公認会計士、経営コンサルタント

早稲田大学大学院ビジネススクール客員教授
多摩大学大学院ビジネススクール客員教授
慶應義塾大学理工学部管理工学科非常勤講師