【LIXILグループ】GE流からモノタロウ流へ、新たな中期経営計画に期待


【LIXILグループ】の決算が昨日9日に発表されました。

瀬戸現COOは6月の株主総会を経て社長兼CEOに正式に就任されるため、このタイミングでの決算発表には、やはり特段の目新しさはないものでした。

数多くの大型M&Aを繰り返してきたLIXILグループであるため、決算説明会や中期経営計画の資料がフォーマット1つとっても継ぎはぎのイメージがこれまで強かったですが、本決算発表資料は、全体の一貫性を感じさせるものでした。

「フラット・シンプル・意思決定の速い組織」が標語のように何度か表れているため、瀬戸新社長が現LIXILに欠けているととらえているポイントなのでしょう。最初の100日間で、10か国拠点、25以上の工場・拠点、600人以上の経営層、上級管理職と面談を実施したそうです。

時価総額では現状ライバルTOTOの後塵を拝しているLIXILですが、2017年3月期のEBITDA予測値ではTOTOの2倍の規模に達しています。

これまでのところLIXILは、海外M&Aから大きな成果は得ていないように思われますが、内需中心の製品を扱う国内メーカーでありながら、これだけグローバルに拠点と製品・サービスラインを持つ企業は実にまれな存在です。

瀬戸新社長のもとにその潜在力が発揮されれば、いずれはTOTOを大きく引き離すグローバル優良企業へと躍進していく可能性を十分秘めているのではないでしょうか。

その試金石として、瀬戸社長の下で最初に発表される中期経営計画は注目されます。GE流が多くのKPIを設定し、これを社外に開示していくスタンスだったのに比較して、モノタロウ流は、どのようにKPIを設定、開示していくのでしょうか。

 

LIXILの本決算発表自体は特段目新しくない(IFRSへの移行について、主たる変化のポイントの解説が実に分かり易いことは収穫)中で、藤森現CEOが武田薬品工業の社外取締役に就任されるという記事が目立ちました。藤森氏の海外M&Aの推進力と、LIXILでの成功・失敗体験は、グローバル化を推し進める武田薬品にとって、貴重な力となっていくことでしょう。

(参考:LIXILグループ 株主・投資家向け情報


著者

大津 広一

株式会社オオツ・インターナショナル代表
米国公認会計士、経営コンサルタント

早稲田大学大学院ビジネススクール客員教授
多摩大学大学院ビジネススクール客員教授
慶應義塾大学理工学部管理工学科非常勤講師