(2007.7.19筆)
 ROEはReturn On Equityの略。英語のままで使われている指標の良い ところは、式の名前がそのまま計算式になっていること。Equityの上に Returnを乗っける...。もちろん、Equityが何なのか、Returnにはどの利益を使うのかが分かってないと、そこで終わってしまいます。

 最近はエクイティファイナンスなどという言葉がそのまま使われるように、 エクイティとは株主による企業への出資分。分母が株主ならば、分子に 使う利益も株主に100%帰属する利益でないと意味がありません。そこで、純利益(PL上の最終利益)を使わないと誤り・・、ということになります。

ROE = 純利益/自己資本

 「自己資本」と何気に書いていますが、これにはとても面倒な話が 絡みます。これについては、「4. 会社法施行によって、面倒になった ROEの計算」で触れるので、今はとりあえず株主(=自己)が出した分 に対して、今期計上してくれた正味の利益(=純利益)としておきましょう。

 つまりROEは一言で言えば、「株主にとっての利回り」となるわけです。

 昨今の物言う株主の台頭からすれば、企業も投資家もこぞってROEを 語るのは、時代の流れです。

 

  1. ROEって何?(2007.7.19)
  2. ROEを目標とする企業たち(2007.7.24)
  3. ROEを要求する投資家たち(2007.8.1)
  4. 会社法施行によって、面倒になったROEの計算(2007.8.6)
  5. ROEは分解することで、その意味が見えてくる(2007.8.13)
  6. ROEを目標にしてはいけない企業たち(2007.8.20)
  7. ROE向上の有効手段は自社株買い

ROEをさらに深読みしたい方は、こちらの書籍をご覧ください